EME Intensive Programme(CHEI Professional Development)参加報告
2026年3月2日から4日にかけて、イタリア・ミラノのUniversità Cattolica del Sacro Cuoreで開催されている
CHEI(Centre for Higher Education Internationalisation)主催の「EME Intensive Programme」 に関西大学から5名の教員が参加しました。
本プログラムでは、英語による授業実践(EME/EMI)を単なる言語の問題として捉えるのではなく、大学の国際化をどのように定義し、教育に実装していくのかという視点から議論が行われています。
Day1 主な議論
初日の議論は、「大学の国際化とは何か」という根源的な問いから始まりました。
大学の国際化は、留学生数や英語開講科目数などの量的指標だけでは測れません。
カリキュラム設計、教室内の相互作用、認識論的多様性を含めた広い視点で捉える必要があることが指摘されました。
国際高等教育(IHE)
IHE(International Higher Education)は単なる英語化ではなく、
教育哲学、制度設計、評価方法、教室文化を含む包括的な枠組みとして再考されるべき概念として紹介されました。
言語要件と教育実践
多くの大学では英語能力 C1 レベルが求められますが、言語能力の高さが必ずしも効果的な学修参加につながるとは限りません。
実際の国際教室では、複数言語を柔軟に活用するトランスランゲージングが自然に生じることも議論されました。
国内学生からの反応
スペインの事例では、
・英語による学修負担の増大
・学術水準の低下への懸念
・文化的・言語的アイデンティティへの影響
といった国内学生からのネガティブな反応も報告され、EME導入における制度面だけでなく心理的・文化的配慮の重要性が示されました。
教育実践の戦略
午後のセッションでは、EMEの具体的な教育手法として以下が紹介されました。
- マルチモダリティ(視覚・音声・テキスト)の統合
- 構造化されたスキャフォールディング
- 学習者の動機を高める授業設計
- 相互作用を意図的に設計する教育デザイン
今後のセッションでは、Reflecting Team 手法、評価設計、Critical Incidents 分析など、国際クラスの実践的な教育方法についてさらに議論が深められる予定です。




